フッ素ってなんでしょう?
皆様こんにちは、尾立歯科医院で歯科衛生士をしております橋口です。
突然ですが皆様にクイズを一つ
『リンゴは虫歯になりやすい食べ物であるか、否か』
もしよろしければお考え下さいね^^(答えは最後に発表します)
さて、今回の健康コラムは『フッ素』についてです。
新学期を迎えるこの季節、患者様の中にもお子様のフッ素塗布を希望されていらっしゃる方も少なくありません。
でも改めて考えてフッ素ってなんだろう、どういう働きがあるのか等をお話したいと思います。
○フッ素ってなあに?
→フッ素は歯の質を強くする自然の元素の一つです。
そしてフッ素は毎日の食事を通して私たちの身体に摂取されている必須栄養素の一つでもあり、歯質を強化する効力が高いことから、世界各国で虫歯予防に利用されています。
○フッ素を含む食べ物(フッ素の含まれている濃度です)
→緑茶(0.1~0.7)/紅茶(0.5~1.0)/ビール(0.8)
→味噌(0.9~11.7)/大根(0.7~1.9)/いわし(8~19.2)/牛肉(2)
☆こうして考える色々な食べ物にフッ素含まれていることが分かりますね
○フッ素の働き
→フッ素は虫歯菌によって歯を溶かす成分(=酸)を防いで虫歯になりにくい歯を作ります。
☆正確に言えば・・・フッ素はお口に入るとエナメル質表面の成分と入替わり、安定した結晶構造へと作り変えます。
このことにより、エナメル質の表面の結晶は元の状態よりも虫歯菌の出す酸に溶けにくい歯を作るのです。
○フッ素の働き2
→再石灰化の促進、虫歯菌の活動を抑制します。
虫歯の初期段階には脱灰部分が白い斑点として現れますが、この場合フッ素があれば再石灰化が促進され、脱灰部分の修復が行われます。
また、フッ素自信が虫歯菌に対して抗菌力を持っているので、虫歯菌の活動も抑制します。
●でも、こんな良いことの多いフッ素において忘れてはいけないこともあります。
それはフッ素には中毒性がある、ということです。
フッ素を一度に多量摂取すると、悪心・嘔吐などの症状を引き起こしたり、慢性的に長期の間摂取し続けますと歯の面に長期間触れることにより、歯に模様ができたりします。
近年では自宅でも手軽にフッ素を塗ったりすることができる商品も売られていますが、御使用の際には必ず注意書きを一読されるようにお願いいたします。
※注:フッ素の中毒性と申しましても、多量摂取が危険というだけで、フッ素を含む食事を取りすぎたらダメだ、などどいう事はありませんのでご安心くださいませ。さて、最後になりましたので、最初のクイズの答えを発表したいと思います。
『リンゴは虫歯になりやすいか、否か』
正解は、リンゴにもフッ素が0.2~0.8ほど含まれており、虫歯になりにくい食材と言えます。
学生時代、小学校へ保健指導に行った際によく子供が悩んでいたクイズだったので出してみました。
皆様、正解されましたでしょうか?
まだまだ寒かったり暑かったりと気温が定まりませんが、皆様もお身体を悪くされないようお気をつけ下さいませ。
それでは、ここまでおつき合いいただきまして、ありがとうございました!!
尾立歯科医院
099-256-3927