歯磨きに使われた道具
こんにちは、衛生士のクキノです。
寒くなってきましたね。
寒いのが苦手な私には,辛い季節が又やってきました。
今福岡で大相撲がはじまりましたが、以前患者さんに言われた言葉をこの時期いつも思い出します。
「九州場所が終わると,本格的に寒くなるよ。」
だから・・・いつも九州場所が終わって欲しくないんです
今回は、歯磨きに使われた道具について説明します。
木の枝・・・後のつま楊枝の原型です。
木の枝の端を歯で噛んでほぐし、柔らかくして歯を磨きました。
紀元前3000年頃の古代エジプトの「チュートスティック」
紀元前500年ごろ、釈迦が広めた「歯木 しぼく」などです。
インドでも3000年以上前から、ニームという木を歯ブラシ代わりに噛む習慣があり、日本にも6世紀頃,仏教の伝来とともに「歯木」が伝わっています。
木の枝で歯を磨く習慣は、東南アジアだけでなく、ケニアなどアフリカの各地でもみられます。
つま楊枝・・・木の枝の歯磨きから進化して、木を加工して使いやすくした「つま楊枝」が登場し、歯磨きに使うようになります。
日本では、江戸時代に使われた房楊枝などもその一つです。
房楊枝はヨーロッパでも歯磨きの道具として、紀元前から使われていました。
後の中世の貴族の間では,金属製のつま楊枝が主流で、装飾して「首飾りなどとして携帯したり、料理の席にフォークやナイフと共に並べられていました。
歯ブラシ・・・現在の歯ブラシに近い形の物は,ヨーロッパ誕生説と、中国で考案され,シルクロードを経て西洋に伝わったという説があるそうで、いつ頃から使われ始めたかもよく解っていません。
中国では、10世紀頃の歯ブラシがみつかっており、13世紀の日本の仏教書「正法源蔵」にも、中国で歯ブラシが使われていたという記述があります。
一方で,アメリカの歯科医師会によると15世紀に中国の皇帝が世界で最初に歯ブラシを使い始めたとしています。
大量生産され普及し始めるのは、18世紀のイギリスで、骨でできた持ち手の先端に穴をあけ、イノシシの毛を植えて針金で留めたものだったそうで、現在の歯ブラシの原型といえるでしょう。
木の枝を優れた歯磨きの道具として、現在でも使っている地域がある一方で最新の歯ブラシや補助器具も、開発されています。
現代日本では、歯磨き用の木の枝を見つけることは逆に難しいかもしれませんが、自分に合った歯磨きの道具を見つけたいものです。
尾立歯科医院
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