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酸蝕歯って、意外と盲点なんですよ

こんにちわ、はじめまして
歯科助手として7月から勤務しております永岡です。

少々ブランクはありますが、やはり歯科の仕事は楽しいなと毎日励んでいます。

早速ですが、皆様は酸蝕歯(さんしょくし)をご存知でしょうか?
私も最近気になるようになってきました。
これが結構聞き捨てならないのです。

酸蝕歯とは酸蝕症によって溶けてしまった歯の事で、酸蝕症とは酸によって歯が溶けてしまう事です。
こう言うと、普通の虫歯じゃないかと思ってしまいがちですが、虫歯は原因となる細菌が砂糖から酸を作って歯に穴を開けてしまいます。
酸蝕症はそれ以外の酸が原因となるところで区別されます。

では、それ以外の酸とは何か?

(1)胃酸(逆流性食道炎や嘔吐などで、頻繁に胃酸が口の中にある場合)
(2)飲食物の酸
(3)その他の酸(主に酸に触れる環境にいる場合。水泳選手やメッキ、ガラス工場勤務の方など)

(1)、(3)に該当する方にもちろん注意して頂きたいのですが、
すべての方に関係する(2)が、それほど意識されていないように思われます。
飲食後の口の中は必ず酸性に傾き、唾液の作用や歯磨きなどで回復するといわれますが、
口の中を汚してしまったという意識がある食事にくらべて飲み物はどうでしょう?
清涼飲料水、スポーツドリンク、ワイン、柑橘果汁、ハーブティー、酢などを飲んでも、
口の中はネバネバするどころかさっぱり爽やかですが、

これらはとても酸が強いのです。

愛飲されている方はぜひ、一口の水で口を漱ぎ、酸を中和することをお勧めします。

大まかに言いますと、奥歯の咬み合わせ面には咬頭と呼ばれる山が四つから五つあり
その複雑な山並みを模型や図でみれば結構な山岳地帯で、
霧島連山もこんなふうかと思われますが
上記の酸が頻繁に、唾液の能力を上回るほど口の中にあり続けると、それが段々と溶けていきます。
歯軋りなどの条件も重なったりすると進行が更に進みます。

冷たいものがしみる等の症状にも気づかなず発見が遅れた場合、すっかり盆地になっていた。という事もありえます。

そう考えるととても怖い盲点です。

とは言っても、誰でも毎日飲食しているわけですから、酸蝕歯は誰にでも起こるそうです。
高齢になってくると、歯が多少磨り減っているのは珍しくないのですが
せっかく色々なことが判ってきた昨今は、できる限り丈夫で若々しい歯を長持ちさせたいものですよね。

尾立歯科医院
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